失業手当(雇用保険)手続マニュアル【知って得する国の制度も紹介】

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離職して、転職か起業を考えている人など、失業手当についてわからないことが多く金銭的不安を感じている人は少なくないと思います。

会社に努めていると給与控除でのお給料を受け取っているので、保険や税金等については知らない方が多いでしょう。

ここでは誰でも簡単に失業手当の手続きができるようにまとめていますので、読んでもらい手続きを進めてください。

また、急な失業を余儀なくされた方でも知っておくと得をする国の制度についてもご紹介します。

 

失業手当(雇用保険)について

失業手当(雇用保険)とは

退職後に就職の意思と能力がある人に給付されるのが失業手当です。
会社員は雇用保険に加入して退職すると失業手当として「基本手当」が受けられます。

対象者

会社を退職した以下の条件を満たす人

●会社を辞める前の2年間に雇用保険の被保険者期間が通算12ヶ月以上。

●働く意思といつでも就職できる能力がある

ポイント

●病気やケガですぐには就職できない、家事や家業、妊娠・出産・育児に専念する、自営業を始める、しばらくのんびりしたい、といった人には給付されない。

●ハローワークで求職の申込みをすると受給資格の決定が行われ、そこから7日間の待機期間中に就職先が決まったり、就職に就いたりした場合は基本手当が受け取れない。

●パートやアルバイトでも週20時間働いている人は雇用保険に加入しているの得、失業給付の対象になります。

●届出先はハローワーク

 

給付開始時期(給付までの流れ)

会社の倒産や会社都合の解雇などによる離職では待機期間を過ぎると給付されるが、自己都合による離職ではさらに3ヶ月の給付制度があり、それを過ぎてから給付されます。

 

ハローワークへ持っていくもの

●離職票(会社から退社後1週間〜10日程度で届きます)
●運転免許証の身分証明書
●マイナンバーが分かるもの
●写真(3cm×2.5cm 2枚)
●印鑑

 

受給資格確定日

ハローワークにて受給資格の確認後、失業の状態ですぐに働けるかどうかの確認をします。この日が「受給資格確定日」となります。受給資格確定日に離職理由の確認がされて、「受給資格者のしおり」が交付されます。

 

受給説明会

受給資格確定後、約7日後に受給説明会に参加します。この説明会時に雇用保険受給資格証が交付されることがほとんどです。

 

失業の認定日

受給資格決定から約3週間後に、初回の「失業認定日」が設定されます。

仕事をしていないか、求職活動をしたか、すぐに働ける状態かどうかを記載し、失業状態の確認を受ける日のことです。

失業認定日は4週間に1回。認定日は、やむを得ない事情がない限り変更することはできないです。失業の認定を受けてから、おおむね1週間程度で基本手当が振り込まれます。

※4週間に1回の認定日と認定日の間には、原則2回以上の求職活動実績が必要になります。

※就職が決まった場合はハローワークに出頭し就職の申告を行ってください。

 

給付金額

基本手当は、退職前6ヶ月間の賃金をもとに1日あたりの給付額が決まります。年齢、勤めていたときの賃金によって決まり、これに給付率を掛けた金額がベースになります。

ポイント

●賃金日額は、退職する前6ヶ月間の賃金を180で割った金額。賃金には時間外手当や通勤手当は含まれるが、ボーナスや臨時に支払われた賃金は含まれません。

【退職6ヶ月前の賃金総額】➗【180】=賃金日額

●勤めていた時期の賃金が高いと賃金日額は高くなるが、そこに給付率を掛けるため、基本手当日額は無制限に多くなることはなく上限があります。給付率は59歳までは50〜80%、60〜64歳ではは45%〜80%で、賃金の低い人ほど給付率も高くなる。

●賃金日額が少ない人のために最低保証額も設けられています。

 

給付日数

基本手当が給付される日数は、退職したときの年齢や雇用保険の被保険者であった期間、退職理由によって異なります。最短で90日、最長360日です。会社都合などで離職した人は手厚い給付日数となります。

ポイント

●自己都合で退職した人は年令問わず、労働保険の被保険者期間が10年未満では90日、10年以上20年未満では120日、20年以上では150日

●倒産、解雇により、再就職尾準備をする時間的余裕がないまま離職した「特定受給資格者」、さらに期間の定めのある労働契約が更新されなかったことによち離職したり、やむを得ない事情で自己都合により離職した「特定理由離職者」は、年齢も加味され自己都合による退職者よりも給付期間が長くなる。

●給付される期間は離職日の翌日から1年間で、それを過ぎると給付日が残っていても給付が打ち切られる。

●出産・育児、病気やケガ、親族の介護により働けない状態が30日以上続く場合は、受給期間を最長3年間延長できる。(本来の期間1年と合わせて計4年になる)

●60歳以上の定年などで離職し、しばらく休業する場合は受給期間を最長1年間延長できる。(本来の期間1年と合わせて計2年に)離職から2ヶ月以内に受給延長尾申請が必要。

●給付日数には制限があるため、離職したらすぐに手続きをしましょう。特に受給期間延長の申請は急ぐ必要があります。

 

給付延長

基本手当が給付される日数は決まっていますが、社会情勢や個人の事情などにより給付日数の間に再就職が難しいと判断された場合は、基本手当が延長して給付される「延長給付」が受けられることがあります。

対象者

基本手当の給付を受けた人で、給付日数の間に就職できずに延長給付が必要と認められた場合。

 

ポイント

●特定受給資格者等で、雇用情勢が悪い地域に居住、かつ職業訓練するのが適当な場合、「地域延長給付」として原則60日、最大120日延長(2020年3月まで)

●災害により離職した人は「個別延長給付」として原則60日、最大120日延長。

●ハローワーク所長の指示により公共職業訓練を受ける場合は、「訓練延長給付」。訓練を受けるまで待機している期間は90日、訓練を受けている期間は2年、訓練終了後も就職が難しい場合は30日をそれぞれ限度に延長。

●基本手当日額は延長までと同額。

●職業訓練の指示があった場合に限られますが、基本手当を受給しながらスキルを身につけられるので積極的に活用してみてください。

 

 

知っておくと得する国の制度

傷病手当

基本手当を受給している間に、病気やケガをして就職のための活動や就職そのものが困難になった場合に、意思の診断書を提出すれば基本手当の支給が継続されます。

届出先:ハローワーク

 

技能習得手当・寄宿手当

基本手当とは別に職業訓練を受ければもらうことができます。
もらえるお金は年間約160万円。

届出先:ハローワーク

 

求職者支援制度

パートやアルバイトで雇用保険に未加入だった人も、職業訓練などを受けながらハローワークの支援を受けて就職活動ができます。職業訓練を受けると月にもらえるお金は10万円。

届出先:ハローワーク

 

一般教育訓練給付金

退職から1年程度の人、さらに在職中の人も、資格所得やスキルアップのための受給費用などの一部が「一般教育訓練給付金」として給付されます。もらえるお金は最大10万円。指定講座の例は社労士、簿記、英会話など。

届出先:ハローワーク

 

専門実践教育訓練給付金

一般教育訓練給付金意外に、専門的・実践的な教育訓練に対する「専門実践教育訓練給付金」もあります。もらえるお金は最大168万円。

届出先:ハローワーク

 

広域求職活動費

ハローワークの紹介により、遠隔地にある企業を訪問して面接などの就職活動をした場合には「広域求職活動費」として交通費や宿泊費が支給されます。もらえるお金は1泊の宿泊費8700円。

届出先:ハローワーク

 

移転費

ハローワークや職業紹介業者などの紹介した仕事に就いたり、ハローワークの指示した公共職業訓練などを受講したりするため、移転する必要がある場合、本人と家族の引越し費用が支給されます。おらえるお金は約28万円。

2018年からハローワーク以外に、自分都合で退職した人などで3ヶ月間給付がない期間中や特定地方公共団体または職業紹介業者の紹介も対象になりました。

届出先:ハローワーク

 

再就職手当・就業促進定着手当

失業給付の基本手当を受給している間に安定的な就職につくと基本手当は終了します。給付期間が終わってから就職したほうが得?と思われがちですが、早く就職した人には基本手当の代わりに「再就職手当」が支給されます。

さらに、再就職先の賃金が前職より低い場合には「就業促進定着手当」も上乗せされて支給されます。

もらえるお金は約30万円。

届出先:ハローワーク

 

就業手当

失業給付の基本手当が支給されている間はアルバイトもしないほうがいい、と考える人も少なくありません。しかし求職活動と並行してアルバイトをした場合には「就業手当」が支給されます。得するお金1日1831円。

届出先:ハローワーク

 

UIJターン支援

都市部で学んだり、仕事をしてから故郷に戻るUターン、故郷でない地方に移住するIターン、故郷の郊外にある地方都市に移住するJターン。市区町村によっては、定住者の増加や地域活性を図るために、UIJターンする人に補助金を給付する例があります。

届出先:市区町村

●補助金がたくさんもらえる自治体の例

・山形県尾花沢市ー住宅補助・空き家ー宅地取得等助成事業ー最大補助金額200万円

・茨城県古河市ー子育て支援ー若者・子育て世帯定住促進奨励事業ー最大補助金額150万円

・栃木県宇都宮市ー事業支援ーUIJターン起業促進補助金ー最大補助金額216万円

 

未払い賃金立替制度

勤務先の会社が倒産すると給与が未払い、退職金が未支給といったケースも。その場合、会社に代わって独立行政法人労働健康安全機構から立替払いが受けられることがあります。

届出先:倒産状態でも法律上の整理が済んでいない場合は労働基準監督署、破産決定または労働基準監督署から賃金支払い能力のないことが認定された後に申請する場合は労働者健康安全機構。

 

所得税の還付

会社員は給与やボーナスから所得税を源泉徴収されていますが、その税額は1年間の賃金を想定して計算されています。そのため、年の途中で退職して再就職しなければ、所得税を納めすぎたことになるケースも。確定申告をして納めすぎ多分の還付を受けましょう。

届出先:税務署(確定申告)

 

生活保護

高齢や病気などによって生活費や医療費に困り、他に方法がない場合、窮困の程度に応じて支援や自立に向けた援助を行うのが「生活保護」です。病気で働けない、失業して蓄えもなく生活できない、医療費が払えないなどといった場合は福祉事務所に相談しましょう。

届出先:市区町村の福祉事務所

 

 

さいごに

最後まで読んでいただきありがとうございます。

失業手当の手続きから、知っておくと得する国の制度についてご紹介しました。普段何気なく天引きされている保険料や税金。もしあなたのもらえるお金があったらぜひ申請してお役立てください。

 

今回はこちらの本を参考に引用してまとめさせてもらいました。
他にもたくさんの国の制度が記載されているので、もと知りたい方は本も読んでみてください。
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